2009-01-01から1年間の記事一覧

空中分解

近所のスーパーに質素な本屋が入っていて、規模こそ小さいものの、そこはとても画期的な陳列システムをしている。普通の本屋は、文庫本を出版社別の棚に分けて作家名または作家番号順に並べているけれど、ここは各社ごちゃ混ぜに、徹底した作家50音順なのだ…

就活

就活のとき何思うってやっぱり高校生の頃を思い出します。ガリ勉を余儀無くされているこの状況にわくわくするというか、蘇るというか、嬉しいというか。就活の進度を10段階で言えば2くらいなものですが、この会社に入る、に際して今の私に足りないものはコレ…

neutral

帰り道の“考えごと”をそのまま再現したくて、短い映像を作ってみた。頭の中でつぶやく言葉の断片や、見たままの画。何のことを言っているのか、人には全く伝わらないと思うのだけど、私は確かにこのような、ぼうっとしたイメージのなかを電車で帰った日があ…

引っ越し先は決まってないけど、引っ越すこと自体はもう決まったことなのらしい。年内に、とはいかないまでも良い家があればすぐに、とのこと。今の家は六年しか住んでいないから思い入れとかはなく、むしろまだ慣れていない気がする。今のこの家に引っ越し…

作家

探しものはもう全部、本の中に在るように思えて、絶対的な信頼感をバチバチに感じる昨今。すっごい色んな感情の波にさらわれて、セリフとか情景に一喜一憂することもあれば、文脈の妙に感心したり、動揺したり圧倒されたりして、娯楽の域を超えているという…

おしまい

前田司郎の『逆に14歳』はかなりの問題作と思うのですが、もし誰か読んだ人がいたらぜひ感想を聞かせて下さい。(新潮10月号に載ってます) 本当は立ち読みで全クリしようと思っていたのだけど、何回か通って読んでいるうちに価値を見出して、これはきっと良…

あんまり会えない人のことは、何彼に付けて心配してしまいます。最近、めっきり降らない雨のことを気にしています。「好きな天気は雨です」と言った人がいて、私はこの言葉の響きがなかなかに気に入っています。まだ生きてきた人生が短いから、雨は雪と同じ…

ヘヴン

『ヘヴン』は未映子の新刊です。先日、未映子さんに初めてお目にかかりました。新刊出版記念のサイン会があって、まさかと思うと思うけど私はこれに参加してきました。今までの自分だったら考えられない行動ですがどうしても会いたい想いが強くて行きました…

時間軸

夜行バスに乗っているあいだ一睡も出来ずに、iPodで同じ曲をリピートしながらずっと同じことを考えていました。家に帰ってから、お風呂のあとに荷物を整理したりして、早めの夕飯におなかを満たせば感傷的な気持ちも枕に溶けるその隙をみて眠りました。目が…

小説家の男

男は一服しようと、今日初めて窓を開けた。冷房のせいでカラダは完全に乾き切っているようだった。食べ物を口にした覚えはないが、何にも勝るこの虚無感のせいで空腹を感じない。朝からずっと原稿を書いている。部屋の隅で、時計が青白く16:00の数字を浮かべ…

違和感

世の男性は、まあみんな川上未映子が好きです。私も最近は未映子を中心に、旬のナツイチ無視で昔の書籍を乱読しています。未映子の名前を知ったのは、去年の1月かそこらでしたが、最近になって初めて著書を手に取った。古い順に読み出して、いよいよ残すは未…

憧れ

「自信ありますか」と聞かれて「ありません」とか「頑張ります」と言うネガティブほど嫌いなものは無い。大人へと近づくにつれ、緊張する場面も卑下する場面も随分減ったと思うけれど、それでも高校生に間違われることが多く、私はそんなにおどおどして見え…

テキスタイル

私はどこへ行っても「テキスタイルの学生です」とゆうのを強調するくせに、自分の専攻の中身や将来性を、きちんと説明できないでいる。「テキスタイルって何してる学科ですか」と聞かれて初めに言うのは「布を織ったり染めたりしています」くらいで、そこか…