解決策

ショートコートを着ていたが、それでも寒い帰り道でした。学校から駅までの一直線を走るバスの先頭の席で、フロントガラス越しに見る夜の景色がとても綺麗で、今日もそれに納得しながらの帰宅。


もし浮気現場に遭遇したら、まず相手の女の服を燃やす、次に靴を燃やす、そうして逃げられなくして云々、みたいなエッセイを読んだことがあって、急に再読したくなって、未映子だった気がして、手持ちの本から探してみたものの、見当たらず。立ち読みだったかもしれないし、ナオコーラか誰かだったかもしれない。再読したい訳は、続きを思い出したいから。燃やして燃やして、そのあとで、一体なにをどうすれば良いんだろう。


記録してもしなくても、日々は過ぎていくけれど、たまに書き綴る出来事の一方で、書き損ねたり意図的に排除する出来事があり、日記とて、日常性が欠落している。制裁が女に向かう女の心理を考えてみたけどよくわからん。でも潜在能力はあるようで、右のグーで思いっきり女をボコった夢みて夜中に起きたりした。本当の私は左利きだから何かの間違いであって欲しいが、何も聞いていないのに、勝手に吐きそうになって、そんなことが一日の終わりに時々あるのに、無きこととして空白にしていたら、無かったことになってしまうしで、やっぱり書こうとか、変な意味で更新が促されてよくない。


バスに乗って電車に乗って徒歩っていう帰路の、家までとぼとぼ行く道すがら頭にたまってゆく反省を、そのまま書けたら何てこと無いかもしれないが、あの瞬間のひとり言がいちばん素直な話し言葉で、いちばん文字になり得ない、尊いものである。たいせつなのは、できるだけ多くの夜道を一緒に帰ること、ではないか。