再始

就活再始。思うところだけもう一度。就浪ではない。十二月になったから一斉に出版の採用活動が始まった。エントリーした。もう本っ当にいやだけどやる。本当にいや。何がいやか言葉にするのも憚られるいやさ。自分がいやなだけ。分からないひとには分からない。


募集要項が去年とは少し違い、“中途” の表記は無く、四大新卒と既卒と既就職の扱いが一緒で私も応募できるところがあり、ごく微力ながらも情念引力を感じた。それは勘違いでも何でもよくて、素直に嬉しかった。もう縁が無いのだと思っていた。延命だけでもいいからやる、と言ってしまうとそれは嘘だ。もはや気持ちの仕舞い方の問題なのだろう。


今日は学校へ行かなかった。内定先からレポートの課題が三つ出ていて、今日やっと着手した。“やっと” というのは、そういう意味じゃなくて、なんら難しい課題ではなくてただ腰が上がらなかっただけ。やっと書き始めたということ。卒制とも提出の期日が近くて単に焦るだけ。気持ちが揺らいで喉が渇くし、悲しいことがいっぱいある。




いつかここで選択だ、と思った。それは錯覚だったのかもしれない。
分かれていると思った道は初めから一本だったのかもしれない。
— via「ジャージの二人長嶋有